ファスティング成功の秘訣は「回復食」!?正しい方法と初めの食事の選び方
ファスティングというと何も食べないファスティング期の過ごし方が大事だと思っていませんか?
もちろんファスティング期も大切ですが、普通の食事に戻していく復食期がそれ以上に大切で、しかも失敗に陥いりやすいポイントでもあります。
どんな食べ物を選び、どのように普通の食事を再開していけば良いのでしょうか?
管理栄養士やのちゃん
そこで、この記事ではファスティングの回復食に注目して、食べ物の選び方、普通の食事への戻し方、復食期の過ごし方などをご紹介します。今からファスティングを始めるという方、以前失敗した経験がある方はぜひ一度お読みになってください。
目次
ファスティングの復食期とは?
ファスティングは大きく3つの期間に分けることができ、その最後が「復食期」に当たります。
そこで復食期とは何か、回復食とはどんな意味があるのかについてご紹介します。
復食期とは
ファスティングを始めるにあたり、必ず知っておかなければならないのがファスティング には「準備期」「ファスティング期」「復食期」の3つの期間があるということです。
- 準備期・・・ファスティングを行う前に準備を行うための期間
- ファスティング期・・・固形物など食事を一切とらない期間
- 復食期・・・ファスティングの後、普段の食事に戻すための回復期間
ファスティングは最後の「復食期」までを含めてファスティング完了となります。
ファスティングで食事を我慢していたからと、一気に普通の食事に戻してしまうとそれまでの努力が水の泡になってしまうということも。
例えば、次のように体に負担を与えてしまい、ファスティングが失敗に終わってしまうかもしれません。
急に食事を摂ることで胃腸に負担がかかる(胃痛や腹痛など)
ファスティング中は水や酵素ドリンクなど液体しか摂らないので、基本的に胃はいつも空っぽのような状態です。
消化吸収などの胃腸の機能も休んでいるので、急に重たい食事を摂ってしまうと胃に大きな負担を与えてしまいます。
栄養の吸収が高まっているためリバウンドの原因になる
食事からの栄養を抑えている分、体は吸収が良い状態になっています。
そのため普段の食事に戻した途端に栄養吸収が高まってリバウンドの原因にもなります。
ダイエット目的でファスティングを行う場合には、努力が無駄になってしまうこともあるので注意しましょう。
老廃物をデトックスする妨げとなる
ファスティング中は消化吸収の作用が抑えられている代わりに、排出の方向にエネルギーが使われるようになります。
そのため、ファスティングを行うと老廃物や余分に溜めこんだ物の排出が促されることでデトックスが進み、その効果はファスティング期以降まで続きます。
しかし、すぐに普段の食事を摂ってしまうと、せっかくのデトックスが妨げられてしまい、酵素が無駄遣いされるなど、ファスティングの効果も半減してしまう可能性があります。
以上のような理由から、ファスティングの効果を最大限に得るためにも、復食期をいかに慎重に過ごすかが大事になります。
復食期はどのくらいの期間が必要?
復食期にはファスティング期と同じくらいの長さを設けるのが理想的です。
例えば、ファスティングを3日間行うならば、準備期も復食期も同じく3日ずつ、つまり合計で9日間かけて行うと失敗しづらくなります。
ただ、スケジュール的に厳しい、予定を立てられないなどの理由で十分な時間が取れない場合には、最低でもその半分の期間を設けるようにしましょう。
とくに復食期が短すぎると胃腸の消化機能の回復が追いつかず、食事により胃もたれや腹痛などを起こしてしまう可能性があります。
なるべくファスティング直後には会食やパーティーなどの予定は入れないでおきましょう。
ファスティングを成功に導く「回復食」の選び方
ファスティングの復食期に食べる食事のことを「回復食」といいます。
ファスティングを成功させるには、この回復食に何を食べるかが鍵を握っています。
管理栄養士やのちゃん
では、復食期にはどんな回復食を選べばファスティングを成功させることができるのか、選び方のポイントをご紹介します。
胃腸に負担が少ないものを選ぶ
第一のポイントは消化に負担がかからないこと、胃腸にやさしいことです。
固形物を一切摂らず空っぽになった胃腸に対して、例えば脂っこい物、重たい肉類、パスタやピザなど脂肪分と糖質がたっぷり入った物などを食べてしまうと当然大きな負担を与えてしまうことに。
また、生の野菜なら良いだろうと思ってサラダなどを食べてしまう方も多いですが、繊維質が多い生野菜を大量に食べたりすることも負担になります。
思っている以上にファスティングによって胃腸は繊細な状態になっているので、消化機能に負担がかかりにくい流動食や、スムージー、スープなど液体状のものを選ぶようにしましょう。
動物性タンパク質・動物性脂肪を避ける
肉類や魚類、卵などの動物性タンパク質や動物性脂肪が多い食べ物も、復食期には適しません。
これらの食品は消化に非常に時間がかかり、余計にエネルギーを消費してしまいます。
ファスティング開けに食べてしまうと胃腸に負担をばかりか、せっかくのファスティング効果にも影響してしまうため注意が必要です。
また、ファスティングを行うと味覚が研ぎ澄まされ、普段の食事の風味や匂いも強く感じやすくなります。
動物性原料を使った食品は味付けや香りが濃くなりがちであり、刺激物に敏感に反応しやすいファスティング直後には適さないことも理由です。
化学調味料・合成着色料・白砂糖などの添加物を避ける
なるべく不自然な成分を体に取り入れない、ということも復食期のポイントになります。
例えば、次のような添加物や精製された白砂糖など体の負担になりやすい食品成分には注意が必要です。
- 化学調味料
- 合成着色料
- 合成香料
- 遺伝子組み換え食品
- 白砂糖・人工甘味料
- トランス脂肪酸、コレステロール
これらの食品は体にとって本来は必要がないものであり、それぞれに人体への害がある可能性も指摘されています。
体が分解できない成分、消化しづらい食品などは、体内酵素の無駄遣いになるだけでなく、体内に蓄積してしまう恐れもあります。
例えば人工甘味料は消化に負担をかけ、代謝の低下にも繋がるとも言われています。
また、精製された白砂糖の主成分である「ショ糖」をブドウ糖と果糖に分解する際にも多くのエネルギーを消費してしまいます。
これらの成分が入っていない天然成分が使われた食品、加工度が低い食べ物を選ぶことを心がけましょう。
回復食の食べ方とおすすめの過ごし方
回復食といっても、回復食の1回目なのか、2回目、3回目なのかによっても、タイミングによって適した食べ方があります。
最後の最後で失敗しないよう、回復食の食べ方と過ごし方のポイントを確認しておきましょう。
復食期の開始当日
復食期1日目は、ほとんど液体に近い流動食を食べるようにします。
ファスティングを成功させるためには、この日をいかに慎重に過ごすかが大切です。
回復食1回目
重湯とはお粥を炊いた時にできる上澄みのトロッとした液体のことです。
赤ちゃんの離乳食としても食べられているほど、非常に消化に優しいことが特徴です。
生米:水=1:10程度の割合で火にかけて、ゆっくりと時間をかけて作ってみてください。
最後にザルで濾して、重湯の部分だけを最初の食事ではいただくようにしましょう。
回復食2回目
重湯により休んでいた胃腸に少しだけエンジンがかかったような状態です。
お粥にはなるべく野菜などの具は入れずに、お米や雑穀類などの穀類だけで作ったものが良いでしょう。
復食期2日目以降
2日目以降は、少しずつ普段の状態に近い食事に戻していきます。
また、手作りのスムージーやフレッシュジュースなど野菜・果物だけで作った飲み物を食事の代わりまたは間食に取り入れても良いでしょう。
失敗を防ぐために準備しておくことが大事
ファスティング中に飲む酵素ドリンクや水を準備するのと同じように、復食期に食べる回復食も前もって準備しておくことが大切です。
何も食べられるものがないからと、自宅にあった食べ物を適当に食べて後悔することにもなりかねません。
ただ、全て自分で作るのは難しいと感じる方も少なく無いはずです。仕事や家事の合間にゆっくりお粥を作る…というのはなかなか大変なことでしょう。
その場合は、市販のレトルト食品などを活用しても良いでしょう。
ただ、市販品の多くには添加物や動物性食品が使われている点が気になります。
回復食を上手に取り入れてファスティングを成功させよう!
復食期の過ごし方はファスティングの成果を大きく左右します。
とくにどのタイミングで、どのような食事を摂るかが最も大事なポイントです。
体に負担のすくない、胃腸にやさしい食べ物を取り入れつつ、少しずつ普段の食生活に戻していくようにしましょう。
ファスティングの効果をより高めるためにも、上手に回復食を選んで取り入れるようにしましょう。